
2月になって寒い日が続きます。このような季節になると、どうも体が重くなったり疲れたりしませんか。つい「トシだしなあ」とぼやいてしまいますよね。しかし毎年この時期、体が疲れたり体調が落ちたりするのは年齢のせいだけではないようです。その原因の一つが「寒暖差」です。今回はその原因を探ってみました。
●冬の寒暖差は体調不良を起こす
今年は年明けから寒い日が続きました。そこで室内ではエアコンやストーブなどの暖房器具を使って部屋を暖めます。室温は26℃くらいで一定ですが、寒波になると外気がかなり低くなります。すると室内と屋外の寒暖差が大きくなります。このような状況で出入りを繰り返すと、負担が掛かって自律神経が乱れて体調不良を起こすのです。エアコンに例えて言うと、「暖房」スイッチと「冷房」スイッチを交互に切り替えるイメージでしょうか。すると機械に負担が掛かりますよね。そしてトラブルが起こるわけです。それと同じです。
人間も「寒」⇔「暖」と頻繁に繰り返しますと、体はその都度体温調節を強いられて、ついには疲れてダウンしてしまうのです。これが不調の原因で、寒暖差疲労です。
●寒暖差による症状は
寒暖差による症状は、肩こり、腰痛、頭痛、めまい、不眠などが代表格です。また体調的には体がだるい、気分が落ち込む、物事を楽しめない、集中力が続かない、ヤル気がでないなど気分の変調などがあります。ただ病気という程でもないので、大半の人は「調子が悪いなあ」と思いながら過ごしているようです。

この原因が自律神経の失調ですから、体質的にその働きの強い人はあまり寒暖差の影響は受けません。しかし体質的に働きが弱い人は寒暖差の影響を受けて症状(つまり不定愁訴)が出るようです。また年齢的には若い人は体力がありますから、その影響を受けにくく、また中高年以上は働きが鈍くなりますので、影響を受けやすくなるようです。
そもそも自律神経は汗をかく事で鍛えられます。しかし去年は自粛生活で外で汗をかく機会が少なく、自律神経を鍛えることが出来ませんでした。更に慣れない在宅ワークのストレスで、自律神経を調整する力も低下しています。そのような事から、この冬は寒暖差による不定愁訴が現れやすくなるんですね。
●対策は自律神経を整える
このトラブルは寒さが原因ですから、影響を受けやすい人は対応策を考える必要がありそうです。その対応策の基本は「温める」事になります。例えば外出時はホカロンなどで体を温めるとかです。貼る場所は「手首」「足首」「お腹」「腰」が基本で、後は首元や背中など自分で良いと思う所に貼ると良いようです。
個人的には「湯たんぽ」もおすすめです。湯を入れて寝る直前に布団の中に入れて置くのですが、これが意外と暖かい。エアコンを入れて眠る人も多いと思いますが、湯たんぽを入れると布団の中がポカポカ暖かいのでエアコンの暖房は要りません。ぜひ試して欲しい対策です。

他には温かい料理を食べると言うのもあります。とくにこの時期は鍋料理などは最高です。また入浴するとき、湯船に少量の「塩」を入れる方法もあります。塩を入ると血行が良くなって温まるのです。ただ入れ過ぎると体が熱くなって、入浴後に動悸が現れたりしますので、少量から試すのがポイントです。
では指圧ではどう対処するのか。経絡(ツボ)としては「三焦経」という経絡を整えるよ
うにします。この経絡は「『体の外の環境』と『体の中の環境』とをマッチング」させる働きを持っています。この経絡のライン(走行)は腕の後面(肘側)から首の付け根まで走り、そこで分岐して頭と下半身に上下に分かれます。
特にストレスがある時は、前腕に強い「コリ」が現れたりします。これは気づまりや気疲れがある時に現れる三焦経」の反応で、このコリを弛めると精神的にリラックスできるのです。家でやる時は、仰向けになって家族に踏んでもらうのも良いですね(ちょっと乱暴ですが…)。また足の裏にも効くツボがあるので試してみます。ここもうつ伏せになって、家族に踏んでもらうと良いです。更についでにその内くるぶし周辺も踏んで貰いましょう。ここも自律神経の調整に効果があるのです。
毎年1~3月は寒いですね。この時期の寒暖差を上手に乗り切るのが、体調を崩さないコツのようです。ポイントは「温める」こと(または「冷やさない」こと)です。年齢や体質などで症状の出方も違いますが、寒暖差疲労は決して「病気」ではないのですから、自分の体と相談しながら対策を考えてみて下さい。
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