「肩こり」とは

肩こりの症状とその原因は…
 肩こりは日常よくみられる症状です。ただその症状を強く感じる人とそれ程感じない人が居ることも事実です。肩こりの症状は首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの不快な感じがします。また酷くなると頭痛や吐き気を伴うことがあります。
 一般的に無理な姿勢で肩に緊張が続くと、筋肉が疲れて筋線維に傷がつき炎症が生じて筋膜が硬くなります。そして硬くなった筋肉は血管を圧迫して血行を悪くし、疲労物質を蓄積してコリや痛みを起こします。するとますます筋肉が硬くなる…という悪循環が起こるわけです。

 ありふれた症状なので病院でも相手にされず、本人の苦痛に反してビタミン剤などを処方される程度で真剣に診てもらえない事も多いようです。肩こりの原因は様々です。ここでは代表的なものを見て行きましょう。

一般的によく言われる事は、その首や背中が緊張するような姿勢(猫背・前かがみ)を取り、それを長時間持続すること。また精神的ストレスによるものが原因だと言われています。職場では長時間のパソコン作業が常態化しており、その前かがみの姿勢が肩に強い負担を与えているようです。

さらに現代では単純に姿勢やストレスだけの問題ではなく、それに精神緊張や神経過敏などの神経緊張が加わって起こる複合的な肩こりが多いと思います。

●肩こりの一般的な治療は…
 一般的には筋肉の血流を改善させ、筋緊張をやわらげる目的で「マッサージ」を行ったり、蒸しタオル、入浴などで筋緊張をやわらげる「温熱療法」。また血行を促進させる目的で「運動療法」や、シップ薬、筋弛緩薬、局所注射などを用いた「薬物療法」を行う事もあります。

●指圧による治療と効果…

日常ありふれた症状ですが、意外と治り難いのも事実です。つらい肩を強く押したり揉んだりして一時的にラクになっても、すぐ元に戻ってしまう事も多いのです。このような事から指圧では肩こりを局所の症状とは見ません。東洋医学のセオリーに則り全身状態の一部分とみます。従って指圧では全身指圧を組み入れ、全身のコンディションを整えながら肩こりに対処します。


 また肩こりに関与するツボは腕にある事が多いので、腕を入念に指圧しそのツボの力で肩こりを退治する事も可能です。このように行いますと、かなり頑固が肩こりでも良い結果を得る事ができます。

 簡単に考えがちな肩こりですが、ご本人にとってはとてもつらいトラブルです。しかし肩こりは、その場しのぎではなく、根っこから退治すれば必ずよくなるトラブルです。どうぞあきらめないで下さい。

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