五十肩を自分で考案したツボ体操で治す

●どうも肩が痛い。ひょっとして五十肩に…
4月の月初めに五十肩らしい疼痛が現れた事を報告しました。その頃は関節の動き難さもなく、肩も比較的自由に動きました。ただ動きの限界に行くと「電撃痛」が走って力が抜ける…という具合でした。「まだ大丈夫だろう」とタカを括って、前回のブログにも書いた指圧点を押圧していました。ただあまり効果はなかったですね。何もしなくても時折、深部がビクビクと疼きます。要するに急性期の症状なのですね。

●発症して10日。やはり五十肩に…!
 そこで何の気なしに可動範囲をチェックしてみましたら、腕の拳上(Fig.1とFig.2)や旋回(Fig.4)が出来ないんです。拳上は腕を水平にすると激痛が走ります。また前方に旋回しても激痛が走るようになりました。(写真は健側の腕でデモしてます)発症して10日目くらいです。ただ関節硬縮(関節がボンドで固められたようになる事)はまだ現れてないようです。しかしこのまま行けばこの状態で「関節硬縮」が起こって慢性期を迎える事は前回の経験で分かります。

何とかせねば…。少々焦りました。

●経絡体操・裏の形を試す…
 自己指圧では急性期は乗り切れません。ストレッチが良いと言われてますが急性期の痛みにストレッチや運動はムリです。激痛が走りますから…。いろいろ調べてみましたがこれと言った情報はなかったですね。さてどうしようと思っているとき、ふと「経絡体操」をやってみようかと思いつきました。これは故・増永先生が考案された体操で経絡を意識しながら筋肉を伸ばすストレッチです。筋肉を伸ばす刺激で経絡にも刺激を与えるわけです。それなら全く同じ姿勢でもアイソメトリックのように力を加えれば筋肉が刺激され経絡にも同時に刺激が行くのではと最近考えていました。ストレッチ式はダメですがこれならば…。まだ完成したわけではないのですが、そんな事は言ってられない!

やるか? やろう! そういう事になりました。

これが限界。ここで腕を止めて息を吸い込んで一気に脱力する。
横はここが限界。腕はこの高さで止めて息を吸い込み脱力する。

●劇的!進行を食い止める…。
 やり方は簡単で、例えばFig.1とFig.2では、その動きの限界点の手前、つまり痛くない所で腕を止めます。(写真では丁度肩の高さあたり)次にその高さで腕を固定したままで息を胸一杯吸い込んで「背伸び」のような動作を3回するだけです。すると

その瞬間、肩の可動範囲が広がりました。

ただ急性期なので痛みそのものはあります。可動限界も半日くらいで元に戻ります。そこでこの体操(というよりは動作)を一日のうちで気が付いた時にマメに実行します。するとその都度可動限界が難なく広がるのです。この調子で乗り切れば関節硬縮はないかも知れない…。そう思いました。
現在の状態ですが、今日で五十肩発症から1ヶ月になります。20日前には水平位にしか挙がらなかった腕は現在バンザイができます。また前方に旋回できなかった腕も改善されて今は反対の肩が掴めます。痛みそのものも1ヶ月過ぎて落ち着いてきたようで疼くような不快な痛みはありません。電撃痛も徐々に弱くなってきたようです。

関連記事:指圧師が五十肩になって、自分で治した話

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https://www.zshiatsu.net/books/detail/8.html

≪当会の沿革≫ 経絡指圧普及会・池袋治療室
 当会は昭和63年に東京・国分寺市にてプロ指圧師の再教育の場として発足いたしました。業務内容は仕事に使える「全身指圧」習得のための入門、初級、中級の各種講座の『セミナー運営』と施術室での『指圧治療』です。特に治療では、古来から伝わる漢方式の施術を実践し、利用者の皆さんの体の不調を治す指圧を実践しています。
 平成16年には活動の拠点を東京の池袋に移し、現在はインターネットやSNSで幅広く対応しながら、一方では設立の精神である「寺子屋」式にこだわり、人間臭いコミュニケーションを重視して経絡指圧の実践に努めています。
経絡指圧普及会:℡.03-3985-1060、 メールでの問合せ