健康体操入門『経絡体操』を解説します。

 「経絡体操」というのは、体表にあるツボを連ねた線(これが経絡)をストレッチする体操の事です。この経絡というのは伸ばす(つまりストレッチ)ことで刺激を入れる事ができるので、これを「健康体操」として活用しています。経絡体操には6種類の体操があるのですが、これが万遍なく出来る人は経絡に「ひずみ」がない人と言えます。つまり体調が良い人ですね。ただ出来にくい体操がある場合は、その体操が示す経絡に故障がある事を示しているのです。今回は経絡体操についてお話しします

ツボを伸ばすと健康になる…

ツボと言えば普通「押すと病気が治る、体が楽になる」という事で多くの人に知られています。しかしツボは「伸ばして」も効くんです。なぜかと言うと伸ばす事でツボが刺激されるからです。ただツボそのものを伸ばすと言うより、そのツボを連ねた「線」である「経絡」を伸ばすようにします。つまり経絡を伸ばせば、その上にあるツボも伸びると言うことですね。この原理を利用した体操が「経絡体操」です。

まず筋肉をストレッチ

経絡を伸ばすためには、まずその筋肉をストレッチします。その理由は、経絡は筋肉の上に張り付いているからです。ただ筋肉と言っても経絡は筋肉のある部分にあるので、その部分が伸びるようにストレッチしなくてはいけません。ですからそれを伸ばすための「特定の姿勢、ポーズ」を取って、経絡を伸ばすことになります。そのあたりが普通のストレッチと違う所ですね。

伸ばす時は息を「吸う」…

またストレッチをかける時は息を吸います。普通のストレッチでは息を吐きながら伸ばしますよね。しかし経絡を伸ばす場合は逆で、息を吸いながら伸ばすんです。これは「詰まった気を抜く」という考え方からです。そして気を抜いて脱力させるのです。これは「背伸び」を例に取れば分かり易いと思います。朝起きた時、寝床で両手を上に挙げて背伸びをした事があると思います。あの時、両腕を挙げながら息を吸い込むでしょう。そして一杯に吸い込んだ後、一気に吐き出して力を抜きますよね。すると何とも言えない爽快感が来ると思います。つまりそう言うことです。吸いながら体を伸ばして、経絡に詰まった「気」を抜くのです。それを各経絡ごとに行うのが「経絡体操」なんです。

経絡体操は全部で6種類…

経絡と言うのは6種類(6系統)あります。ですからその体操も6種類になります。経絡というのは系統ごとに働きが違っていて、例えば「肺経・大腸経」という系統は呼吸機能と排泄機能がメインで、その働きが滞った時は生理的・心理的な症状が出るようになります。例えば各体操をしたら、この体操だけが出来ないと言う場合は、肺経や大腸経のツボの働きが良くない事を示します。つまりこれは下痢や便秘するとか鬱憤が溜まるとかが起こり易くなる事を意味します。そのような場合には、この「肺経・大腸経」の体操を続けると、やがて出来るようになるに連れて便秘なども解消して来るのです。

まとめ

ツボというのは「伸ばす」ことでも、健康増進に役立つんです。ただ実際はツボを連ねた線「経絡」を伸ばす事でツボに刺激を与える形になります。この経絡というのは6種類の系統に分かれていて、各系統ごとに働きが違います。従って6種類の体操が「経絡体操」として作られています。体操のやり方は、息を吸いながら伸ばすのがポイントで、限界まで伸ばしたら一気に脱力して吐き出します。これによって気の滞りのある経絡を弛め、体調を整えておく事ができるわけです。簡単なストレッチ体操ですからぜひ試してみて下さい。

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当会は昭和63年に東京・国分寺市にてプロ指圧師の再教育の場として発足いたしました。業務内容は仕事に使える「全身指圧」習得のための入門、初級、中級の各種講座の『セミナー運営』と施術室での『指圧治療』です。平成16年には活動の拠点を東京の池袋に移し、現在はインターネットやSNSで幅広く対応しながら、一方では設立の精神である「寺子屋」式にこだわり、人間臭いコミュニケーションを重視して経絡指圧の実践に努めています。
経絡指圧普及会:℡.03-3985-1060、 メールでの問合せ
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