ツボの効果は副作用がなく温和に働く…

ツボの効果と言うのは、自分では案外自覚できないものです。例えば肩こりのツボを圧してもらって、その時コリが取れたかどうか自分では分かりません。相手から「コリを触って下さい」と促されて初めて判るものなのです。ではツボを指圧すると、どのような時に感じるのでしょうか。そしてどのように治るのでしょうか。今回そのあたりを解説してみました。

 

ツボの働きとは…

ツボというのは、体に不調や不具合が現れた時に出現するものです。本などを見ると、ツボは常にそこにあるものと書いてありますが、それは正確な表現ではありません。確かにその場所にあるのですが、それは異常があった時に、そこに「強く現れる現象」なのです。極端に言うと、何の異常のない時はツボは現れません。例えば興奮すると顔が真っ赤になる人が居ます。しかしその興奮が冷めると、また普段の顔色に戻ります。これは別に「真っ赤」というモノが顔にあるわけでなく、興奮すると赤くなるという生理現象ですよね。ツボの現象もこれと同じです。違うのはツボは体が不調になった時に現れると言うことなんです。そして不調がなくなれば、ツボも消えてしまいます。

ツボが現れた時の反応は…

ではツボが現れるとどのような反応があるのでしょうか。ツボは体表にありますから、その反応も体表に現れます。結論から言いますと、ツボの反応とは「コリ・張り」と「圧痛(押すと痛む)」なのです。体調が悪くなるほど、ツボの反応や範囲も顕著になります。つまり「コリ」や「張り」が強く出たり、「圧痛」も大きくなる。そして反応のあるツボがあちこちに出たりするのです。指圧師や鍼灸師はそれを診て、その人の異常を推し量るというわけですね。

ツボの出現に法則性はある…?

人間は生きているうちに、様々な不調を経験するわけですが、その不調ごとに現れるツボはほぼ決っているんです。ですから現れたツボの反応から、逆に病状が掴めたりも出来ます。例えば肩こりなどは、肩の付け根の「肩井(けんせい)」というツボに反応が強く出ます。また痔などでは、頭のてっぺんの「百会(ひゃくえ)」というツボに、また便秘などでは、手の親指と人差指の水かきの部分にある「合谷(ごうこく)」というツボに反応が現れます。そして現れた幾つかのツボを時に柔らかく、時に強く圧し続けると次第にメインのツボの反応が和らぎ、同時に不快な症状も薄れてくるのです。

ツボで治る感覚とは…

ツボ押しに慣れた人がツボを的確に圧しますと、本人が知らないうちに症状を軽くする事ができるんです。これはちょっと分かり難い現象かも知れませんね。ツボの働きというのは、体の中で静かに進行する現象で、一般的には本人の意識の上には昇って来ません。例えば肩こりなどは「肩井」に反応が強く出ますが、これを治すために他のツボを圧したとします。するとそのツボが「肩井」を刺激してコリを弛めます。しかし意外ですが「取れたな」という自己感覚はないんです。相手に言われて触れてみて、初めて「あれ、取れてる」と判ります。ちょっと気抜けしますが、でもこれは副反応や苦痛が伴わないとも言えます。ですからツボ刺激は体力のない人や病中病後の人。またお年寄りなどに最適だと言えるんです。

 

まとめ

ツボというのは、体に不調や不具合が現れた時に出現する「現象」です。ですから体に何の異常もない時は、原則としてその場所にあってもツボとしては効果がないという事です。ツボの反応が現れると、その周囲にコリや圧痛が現れます。その反応を弛めると、それに従うように「症状」も軽減してくる傾向にあります。ただ症状の変化は、自分ではあまり感覚できません。これはツボによる改善が水面下で行われているからです。これはツボ治療に慣れた指圧治療室なら、どこでも行ってもらえる施術です。ツボ治療は副作用や辛さもないので、指圧はお年寄りや病中病後の人に最適なものだと言えます。

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☆当会の沿革☆
当会は昭和63年に東京・国分寺市にてプロ指圧師の再教育の場として発足いたしました。業務内容は仕事に使える「全身指圧」習得のための入門、初級、中級の各種講座の『セミナー運営』と施術室での『指圧治療』です。平成16年には活動の拠点を東京の池袋に移し、現在はインターネットやSNSで幅広く対応しながら、一方では設立の精神である「寺子屋」式にこだわり、人間臭いコミュニケーションを重視して経絡指圧の実践に努めています。
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